淋しい熱帯魚展 明和電機マイクロミュージアム
淋しい熱帯魚展
一人しか入れない美術館「明和電機マイクロミュージアム」の第一回企画展「淋しい熱帯魚展」が現在開催中です。この展覧会では、明和電機がデビューした1993年の衝撃のアートオーディションをご紹介します。一次審査は、電気屋に偽装して通過。
二次審査は、時報に合わせて矢が落ちる装置でを通過。
三次審査は、審査員全員をハリセンで殴って通過。
SNS全盛の現代ならば炎上確実の表現で、1993年、明和電機はソニーミュージックが主催する「アート・アーティスオーディション」にてデビューしました。それは20代半ばの二人の兄弟が起こした「明和電機」というベンチャーの、大企業に対する意地と知恵ををはったプレゼンテーションでした。
この審査が行われた1993年8月27日は、台風が東京を直撃した日でした。当時、つくば市に住んでいた土佐兄弟は、三次のパフォーマンス審査に向けて、兄正道は背中に「自動ウクレレ “カタコト”」、弟・信道は背中に「指パッチン木魚“パチモク”」を背負ってパフォーマンスをする予定でした。
しかし、構造のトラブルから徹夜続きの開発にもかかわらず「カタコト」は完成しないまま審査の朝を迎えました。大雨と雷が鳴り響く中、疲れ切った正道は車の中での仮眠を始めました。弟・信道はその間、パチモクだけでパフォーマンスを行うことを決心し、運転席に寝ている兄・正道のとなりの助手席に座り、そのことを告げました。
しかし、嵐の中で兄・正道が目をつむりながら発した言葉はなんと「ハリセンで審査員全員を殴る」でした。この計画に共感した弟・信道はただちに大学の文具屋に行って大判の紙を買い、ハリセンを作り、車を飛ばしてつくば市から審査会場の銀座・ソニービルへと向かいました。
この展覧会では、そんな明和電機がデビューした瞬間を、映像と作品とビデオテープでご紹介します。協調が美徳とされる令和の時代とはまったくちがう行動を起こした、明和電機をお楽しみください。
「淋しい熱帯魚展」
とき 11月1日(日)~11月30日(月)13:00-19:00 (火曜日は定休日)
場所 明和電機マイクロミュージアム (略してMMM)
秋葉原ラジオデパート2F
入場料 1000円 (プラチナ会員の方は500円)
こちらの美術館は、お一人様づつの入場、30分入れ替え制です。また、展覧会の内容について、SNSへの公開はお控えください。
【MMMプラチナ会員について】
MMMアクリルキーホールダー(プラチナバージョン)をご購入いただくと、プラチナ会員として、一年間明和電機マイクロミュージアムの入場料が500円になります。アクリルキーホルダーには、お名前、開始日時、明和電機の直筆サインがはいっています。
ご購入はこちら>明和電機STORES